1968年がどのような年であったかご存知でしょうか。
1968年は世界中で近代的な価値が揺らぎ始め各地で騒乱が頻発し、20世紀の転換点ともいうべき激動の年でした。
全共闘運動やベトナム反戦運動などで社会が騒然とする中、日本ではカウンターカルチャーやアングラのような過激でエキセントリックな動向が隆盛を極めました。素材をほぼ未加工のまま提示する「もの派」の嚆矢ともいうべき関根伸夫の《位相-大地》が発表され、写真同人誌『プロヴォーク』も創刊されるなど、新たな世代が一気に台頭しました。学生運動やヒッピームーヴメントに代表されるような、既成の価値や体制に異議申し立てを行う時代の空気は、芸術家のあいだでも共有されていたのです。
そして1968年前後は、日本の現代美術に非常に重要な時期となりました。
多くの芸術家が1970年の日本万国博覧会（大阪万博）の準備に協力する一方で、万博に参加しなかった作家や評論家の多くが、この動きを批判しました。また現代美術のみならず、演劇・舞踏・映画・建築・デザイン・漫画などの周辺領域の作家たちも、既存のスタイルを打ち破るような先鋭的な試みを次々と行い、またジャンルを越えて協力し合ったのです。
1968年からちょうど半世紀が経過した2018年の視点から、この興味深い時代の芸術状況を現代美術を中心に回顧してみませんか。
本展では時代背景を追う「激動の1968年」、「1968年の現代美術」、演劇や実験映画、舞踏などのアンダーグラウンドを紹介する「領域を超える芸術」、もの派など1968年に台頭した新しい表現を紹介する「新世代の台頭」の4セクションで1968年を思い返していきます。約400点もの作品が展示される見ごたえのある展示となっています。
磯崎新、赤瀬川原平、高松次郎、０次元、横尾忠則、宇野亜喜良、寺山修司、唐十郎、シュウゾウ・アヅチ・ガリバー、土方巽、林静一、森山大道、関根伸夫ら個性的な顔ぶれが縦横無尽に活躍した時代の熱い雰囲気を、この展覧会で感じてみてはいかがでしょうか。
1968年 激動の時代の芸術 会期
2018年9月19日～11月11日
10:00～18:00 （入場は17:30まで）
金・土曜日は、20:00まで開館 （入場は19:30まで）
休館日 10月1日、11月5日
1968年 激動の時代の芸術 入場料
一般 1,200（960）円
大学生 700（560）円
小・中学生、高校生 無料
※（ ）内は、前売り、20名以上の団体、市内在住65歳以上の方の料金です。
※前売券は千葉市美術館ミュージアムショップ（9月9日まで）、各プレイガイド等にて9月18日まで販売しております。
※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料となります。
※10月18日は「市民の日」につき無料です。
1968年割引
1968年生まれの方は500円（生年月日を確認できる証明書をご提示ください）
1968年 激動の時代の芸術 会場
千葉市美術館
千葉県千葉市中央区中央3-10-8
最寄駅
JR 千葉駅 東口 徒歩約15分
千葉都市モノレール県庁前方面行「葭川公園」下車、徒歩5分
京成バス「中央三丁目」下車、徒歩3分
京成線 千葉中央駅 東口 徒歩約10分