バイオテクノロジーを用いて生物の形態を表現する、バイオアートが表参道に集結します。
本展では、1890年に自殺したと言われるゴッホの左耳をDNAを合成して再生した作品や、路上のゴミからDNAを抽出し個人の顔を再現した作品、皮膚を幹細胞技術で再生して作ったレザージャケット、神話上の生物・ユニコーンを骨や臓器から毛まで精密に再現した作品などが展示されます。
イギリスのSF小説家メアリー・シェリーが『フランケンシュタイン』を発表してから200年経った今でも、フランケンシュタインは数多くの芸術作品のテーマとなっています。
小説の中で科学者は盗み出した死体を使い化学と錬金術を駆使して「理想の人間」を作ったつもりが、醜い容貌の怪物を生み出してしまいます。科学者は絶望し怪物を放棄しますが、怪物は人間の言葉を理解するようになり、教養をも身に付けていきます。
それはAIや遺伝子組み換え技術が飛躍的に発展した現代にも、通ずる部分があるのではないでしょうか。
「創造物による創造主への反乱」や「神に代わり生命を創り出すことの矛盾」は、小説の中の話ではなく現実的な問題となっているのかもしれません。
「2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展」では、第1章「蘇生」、第2章「人新世」、第3章「生政治」の3章構成で、芸術・科学・社会を読み解いていきます。
ぜひ現代のフランケンシュタイン問題と向き合ってみてはいかがでしょうか。
2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展 参加作家
ディムット・ストレーブ
ティナ・ゴヤンク
ヘザー・デューイ・ハグボーグマーク・ダイオン
BCL
Aki Inomata
本多沙映
平野真美
2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展 会期
2018年9月7日〜10月14日
11:00〜20:00
2018年のフランケンシュタイン‐バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま‐展 会場
EYE OF GYRE GYRE 3F
東京都渋谷区神宮前5-10-1
最寄駅
表参道駅 A1出口 徒歩4分
明治神宮前 原宿駅 4番出口 徒歩3分